判断で、「一番大きなもの」や「一番小さなもの」を探す問題はわかりやすいのですが、「二番目は?」という問題はなかなか難しいものです。全体を視野に入れ、消去法を用いながら、まず一番のものを除外して、次に一番になるものを探すようにします。
この問題に取り組むときに、一つずつ見ながら判断するのではなく、5つ全部を一度に視野に入れて見ると、はるかに早く答えがわかります。全部を見たからといって思考力や判断力が落ちることはありません。それは、生まれながらの能力ではなく、後天的に得るものなのです。
順番に形を数字に置き換えていく問題です。とばして同じ形ばかりを見ないようにしてください。上のお手本ばかり見続けるわけにはいきませんので、全体を見ながら作業できるようにしましょう。そうすれば早く解答できるようになります。
全体把握能力が高いほど、置き換えの問題は早く解答できます。形を一つずつ判断するよりも、全体把握能力を鍛えて同時に判断できるようにしてください。
法則や関係が同じ図形を探す問題です。この種の問題は、ただ答え合わせをするのではなく、なぜその答えになったのかをお子様に聞いてみてください。「形が同じ」「向きが同じ」「大きさが同じ」など、考えや答えに至る過程を言語化することによって、思考力を高める訓練になります。
自分の考えをきちんと説明できる能力は、社会ではとても重要視されます。コミュニケーションの基本となる能力ですから、ぜひ解答過程の言語化にチャレンジしてみてください。
大人でも答えるのが難しい同類図形の発見問題です。消去法で選択肢を減らしていき、残ったものを同時に見るようにしてください。
全体を視野に入れて、それぞれの関係の中で判断し、思考する。その広い視野の獲得こそ、やがて人としての感性や創造性の源となり、他人を深く思いやる心と知性を育てるのです。